こんにちは。
診療放射線技師のララです。
あなたは、診療放射線技師という職業に興味がありますか?
今回は、診療放射線技師という職業を見つけ、興味を持ち、仕事内容について詳しく知りたいという方、向けの記事を書いていきたいと思います。
シリーズ形式の記事となっております。
この4つについてシリーズ形式で載せていきたいと思います。
今回は【MRI編】です。
こだわったのは、専門用語をできるだけ使わないことです。
ちょっと使ってしまうかもですが、そのときはごめんなさい…
MRI検査はCT検査よりも詳しく体の中の様子を見る検査
よくあるのは、CT検査とMRI検査の違いがわからないという疑問ですね。
違いは以下です。
- ・放射線を使うか使わないか
- ・画像のきれいさ
- ・音がうるさいかうるさくないか
もっとたくさんありますが、この辺わかるとイメージがだいぶ湧きます。
順番に見ていきます。
放射線を使うか使わないか
MRIは放射線使いません。
では、何を使うか。
磁石を使います。
不思議ですよね。
磁石の力で体の中の画像が撮れるんです。
CTと同じように、患者さんの体を輪切りにしたりたて切りにしたりします。
放射線は、なんとなく浴びすぎたら体によくないってのはイメージできますよね?
磁石ってどうなんでしょう。
磁石の力は、体にどれだけ浴びても特に害はありません。
でも、下手したらCTより危険なときがあります。
MRIの磁石の力はとてつもなく強いです。
磁石には金属がくっつきますよね?
車いすみたいな金属の物近づけたら、MRIの機械に物凄い力でくっつきます。
一度くっついたら、離れることはありません。
事実、死亡事故も起きています。
MRI検査室には、絶対に金属類を持ち込まないよう、細心の注意を払っています。
具体的には、メガネとかネックレスとか腕時計とか携帯とかですね。
MRI検査室に、腕時計とか携帯を持ち込むと壊れます。
画像のきれいさ
CTとMRIを比べると、MRIの方が画像がきれいです。
ただ、MRIは撮影できる範囲が狭いです。
一般的には、こうです。
- CTで体の広い範囲を観察する
- ↓
- 病気が見つかる
- ↓
- MRIで病気の部分を詳しく観察する
要するに、CTとMRIでは検査の用途が違います。
お腹が痛いという患者さんに、いきなりMRI検査をすることはあまりありません。
検査できる範囲が狭いですからね。
CT検査をしてみて、例えばすい臓に何か病変があったとします。
でもCTの画像だと、すい臓の何の病気なのか、わかりません。
そこで、MRI検査をすることになります。
CTだけで何の病気なのか、確定することもあります。
でも、MRI検査もしてみないと確定されない病気もあります。
音がうるさいかうるさくないか
CTは音はうるさくないですが、MRIは音がうるさいです。
なぜうるさいのか。
ザックリ説明します。
MRI検査は撮影するときに、機械が振動するんです。
その振動がうるさくなるみたいです。
感覚的に、掃除機の倍くらいうるさいです。
いや、3倍かな…4倍かな…
とりあえず、うるさいです。
大人の患者さんは、うるさいのは我慢されます。
でも、子供の患者さんはうるさいのを怖がります。
当然ですよね…
子供の患者さんの場合は、お薬で眠ってからMRI検査をすることもあります。
そのお薬は、飲んですぐ眠るわけではないので、検査を始めるタイミングが難しかったりします。
MRI検査の何が難しいか
ここからは診療放射線技師になったつもりで、想像してみてください。
MRI検査を受ける患者さんがいます。
その患者さんをMRI検査室まで案内します。
患者さんが金属の物を持っていないか、確認します。
MRI検査室には大きなドーナツ型の機械と台があります。
ドーナツというよりバウムクーヘンが近いかもしれません。
※イメージ
出典:irasutoya.com
患者さんには、台の上に寝てもらいます。
患者さんの体を、バウムクーヘンの穴の中に入れます。
磁石の力が働いているのは、バウムクーヘンの穴の中だけです。
診療放射線技師は、検査室を出て操作室に行きます。
操作室にはパソコンがあります。
そのパソコンでMRIを操ります。
色々な種類の画像を撮影していきます。
これが、MRI検査のざっとした流れです。
MRI検査で難しいのは以下です。
- ・検査時間が長い
- ・迷ってる暇がない
検査時間が長い
MRI検査の時間はだいたい30分ほどです。
患者さんにとって何がきついか。
検査中ずっと動かず、じっとしていなければならないことです。
患者さんの体が動いてしまうと、画像がブレてしまいます。
MRI検査では、数種類の画像を撮影します。
一種類の画像を撮影するのに、2分とか3分ほどかかります。
2分かけて撮影して出来上がった画像がもしブレてたら…やり直しです。
迷ってる暇がない
患者さんは、検査時間が長くなると体を動かし始めます。
それ以上検査を続けても、画像はブレ続けます。
とにかくどんどん撮影していかなければなりません。
患者さんがきついと感じた頃には、検査を終了していなければいけないのです。
でも、撮影の設定とかで途中悩むことがあるんです。
悩まなくていいように、日頃からMRIを操作する練習をする必要があります。
最後に
いかがでしたでしょうか。
MRI検査の仕事内容が少し思い浮かんだでしょうか。
最後に、診療放射線技師が思うCTとMRIの違いについてご紹介します。
実は、診療放射線技師業界ではCT派とMRI派がいたりします。
CTもMRIもどちらもいいところがあるんですけどね。
-
・CT派の意見
MRIは検査時間長いし、色々設定が難しいよね
CTは撮影すぐ終わるから楽だよ -
・MRI派の意見
CTは撮影が一発勝負だから、緊張するよね
MRIは最悪撮影やり直せばいいからね
業界には派閥があるものですね。
ちなみに僕の意見としては
- 「CTもMRIもどちらも出来れば、診療放射線技師として重宝されるよね」
です。
というわけで、今回はこれくらいにします。
この記事はシリーズ形式になっております。
他にも、レントゲン検査、CT、放射線治療の仕事内容を紹介する記事がありますので、よろしければ読んでいただけるとうれしいです。
MRI編、読んでいただいて、ありがとうございました。